2012年9月4日火曜日

パンチドランク・ラブ   後味 ☆☆☆

予備知識もなく見始めたこの映画。
冒頭のインパクトのあるシーンから引き込まれてしまった。

見終わった後、調べてみると、先日見た”ゼア・ウイル・ビー・ブラッド”でアカデミー賞を獲った
 ポール・トーマス・アンダーソン監督作。

二つの映画、時代も物語りも全く異なるが、

「引き目で、空間を大きく開けて撮る」

という映像のタッチに共通点があります。下のジャケット写真もその一つ。

パンチドランク・ラブ

主人公の男(アダム・サンドラー)、食料品の懸賞で一生乗り放題可能な(飛行機)マイレージを貯められると本気で考えている punch drunk しているような男です。

女性に縁のなかった彼と、彼の写真を見てなぜか一目ぼれした姉の友人とのラブストーリー。

タイトルの punch drunk love  は、”強烈な恋” とも 直訳の頭の機能障害を起こした恋.” ともとれ、両方を意図してタイトルを決めたんでしょう。

ジャケットのようなきれいな映像はほとんどなく、
どこにでもある街角なのだが、なぜか漫画の世界のような現実味の薄い映像、
そして、奇天烈な音楽、
そして、ボッタクリから彼女を守るためにとった彼のまっすぐな行動

そう、真摯なまっすぐな彼の行動が印象的な一味違った恋愛物。

どれも美しいと思える映画。
才能のある監督さんが恋愛物を撮るとこうなるんだと、感心させられる映画。


二人の行く末が案じられなくもないが、後味は ☆

追記

この映画の感触 北野武(ビートたけし)の映画で感じたそれに似ている。

主人公が多くを語らない点や、時間、空間における間のとり方など、、

でも、北野武監督作が好きになれない人が感じている”素人っぽさ”は本作にはない。

ポール・トーマス・アンダーソン監督の方が一枚も二枚も上手なのかな。







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